ホルスタインの受精卵移植についての注意点の一つに、受精卵を使う時期 があります。
卵子の中に侵入した精子と受精した受精卵は、透明帯(透明帯とは、受精卵を覆っている膜をいいます。)の中で分裂を繰り返し、図のように、2細胞・4細胞・8細胞・16細胞と細胞数が増えていきます。さらに分裂が進み受精後6日目くらいで桑の実(写真参照)のような状態になった受精卵を桑実胚[そうじつはい]といいます(図のコード4)。受精後7日目頃になると、受精卵に空洞ができてきます。この段階を胚盤胞[はいばんほう]といいます(図のコード5以降)。
この受精卵の発生段階には、国際受精卵学会で決められたコード番号が付けられており、図の赤丸の数字が発生ステージコード番号です。
この内、青線で囲ったステージコード4の桑実胚[そうじつはい]からステージコード7の拡張胚盤胞[かくちょうはいばんほう]までが、凍結にまわされます。もちろん、生移植も可能ですし、受胎率も高まります。
ステージコード4~7以外の受精卵が採卵された場合は、凍結に耐えられないため生移植にまわされます。
凍結受精卵を購入した場合は、証明書に必ず発生ステージコードが記載されていますので、ステージコード4から7に該当しているか必ず確認してください。
ステージコード4から7に該当しない凍結受精卵の場合は購入しないでください。