ホルスタイン共進会(BWショー)の命綱である頭絡(ストラップ)③持ち方編

頭絡(ストラップ)の持ち方について説明します。

『頭絡の使用目的』で述べましたとおり、リード・ストラップは最後の保身具です。保身具ですから、何もアクセサリーのように自慢げに人に見せる必要はないのです。時々、ショー・リングで、リード・ストラップをそのまま下にたらしている人や(写真1)、肩にかけて背中に垂らしている人(写真2)を見かけますが、ショー(共進会)はウシのショーであって、リード・ストラップの長さを競っているのではありません。多分、本人は格好がいいと思ってやっているのでしょうが、一度、鏡で見てみればいいのです。皆さんが観衆として見た場合、これが格好いいと思いますか。ショーの出演者は、観客に不快感を与えてはいけないのです。

今の時代、世間は物騒(ぶっそう)ですからいろいろの保身具を持ち歩く人は多々いるでしょうが、それをこれ見よがしに見せている人はいないはずです。保身具は、持っていても人に見せないように、しかし、いざというときにすぐに使えるように持つのが建前です。

日本の一般的な社会で保身具を見せているのは、市中を巡回している警察官のピストルとガードマンの棍棒(こんぼう)だけだと思います。警察官とガードマンは、保身具をあえて見せることによって、一般人に警戒心を与えて社会の安全を保っているのです。警察関係の人でも、刑事などは、事件の性質によって例えピストルを持っていたとしても、上着の下に隠して外から見えないように所持しています。

また、リード・ストラップをチェーン・ストラップに巻きつけてもいけません。リード・ストラップをチェーン・ストラップに巻きつけると、いざというときにリード・ストラップをはずすことができず、保身具として何の役にもたたなくなります。

頭絡の正しい持ち方は、
①まず左手の親指以外の四本の指をウシの顎(あご)の所にあるチェーン・ストラップと顎との間に入れてから、頭絡のリングのすぐ下で、リングを通って外に出たチェーン・ストラップとともに握ります。(リングで折返した二重のチェーン・ストラップを左手で握ることになります。)(写真3)

②チェーン・ストラップを握っている左手と右手で(リード・ストラップの長さによって違いますが)リード・ストラップを三つ折りか四つ折りに折りたたんで、チェーン・ストラップとともに左手に握ります。
(つまり、左手で、リングで折曲がった二重のチェーン・ストラップと、折りたたんだリード・ストラップを持つことになります。(写真4)

③ チェーン・ストラップとリード・ストラップを握った左手の位置をリングのすぐ下にしてガッチリと頭絡をウシの頭に固定し、ウシを安全に保持します。(写真5)

左手にリード・ストラップを持っていれば、ウシが暴れて動きだしたときに、すぐに首の皮膚や肩端に置いた右手でリード・ストラップを持ち、ウシをコントロールすることができます。しかし、リード・ストラップを下に垂らしていたり、肩にかけていた場合、右手でリード・ストラップを捜しているうちに、左手だけではウシをコントロールできずにウシは暴走してしまいます。

右手で頭絡を持つときも、同じ要領となります。