ホルスタイン共進会(BWショー)の 演出 か 動物愛護 か? グランド・チャンピオン戦

ショー(共進会)でのハイライトは、なんといってもグランド・チャンピオン戦でしょう。

グランド・チャンピオン戦では、各クラスのチャンピオンとリザーブ・チャンピオン(リザーブ・グランド・チャンピオンがある場合)が若いクラス順に入場します。審査員は、リングの中央から入場牛を観察しています。
出品牛がリングを2周くらいしてから、場内係員によって横一列に並ぶよう指示されます。
審査員は横一列に整列したウシ達を、前から後ろから慎重に審査し、2~3頭、リザーブ・グランド・チャンピオンがある場合は、3~4頭を列の前に進むよう指示します。

審査員は、列の前に引き出された候補牛を観察し、おもむろにウシに向かいます。ハラハラドキドキして結果を見つめている観客やリードマンに気を持たせショー(共進会)を盛り上げるためでしょう、一般的に、審査員が最初に向かったウシはほぼチャンピオンではありません(下図の左図)。審査員はターンして別のウシに向かいます(下図の右図)。

頭の中で決めていたウシに近づいた審査員は、手を振り上げ、平手でウシの尻を叩きます。グランド・チャンピオンの決定です。その瞬間、観客席からドーと拍手と歓声が沸き上がります。まさにショー(共進会)のクライマックスの瞬間です。
リザーブ・グランド・チャンピオンがある場合は、審査員はリザーブ・グランド・チャンピオンのウシに歩み寄り、ウシの尻を叩き、再度、観客席から歓声が沸き上がります。

しかし、最近では、ウシの尻を叩くのは動物への虐待ではないか、との動物愛護の声が欧米で上がってきました。
そのため、最近、外国人が審査するショー(共進会)では、ウシの尻を叩かずにリードマンに手を差し出して握手を求めるケースが多くなってきました。そのうち、日本の審査員も徐々に握手を求めるやり方に移行していくのではないでしょうか。

観客の側としては、ウシの尻を叩くやり方のほうが見ていてはっきりとわかるため、ショー(共進会)が盛り上がる気がするのですが、動物愛護の流れには逆らえません。

そのうち、ショー(共進会)を盛り上げ、観客を魅了する新しいパフォーマンスを、誰かが考えることでしょう。
楽しみです。

皆さまも、時として、自分のウシを叩いたり、蹴飛ばすことがありませんか。

もし、その場面を動物愛護協会の会員に目撃されたら、動物虐待で訴えられるかも知れませんよ。

その予防策として、「関係者以外の立ち入り禁止」等の看板を掲げて、無断での侵入者に対する防衛策を事前に考えていたほうが、いいのではないでしょうか。