ホルスタイン共進会(BWショー)で気にかかること ③ 場内整理係員の行動

ホルスタイン共進会やブラック・アンド・ホワイト・ショーを観戦して気にかかることが4点あります。
一つは、出品者の服装です。
二つ目は、リード・パーソンの態度です。
三つ目は、場内整理係員の行動です。
四つ目は、観客の少なさです。

ここでは、三つ目の場内整理係員の行動について記します。

全日本ホルスタイン共進会やセントラル・ジャパン・ブラック・アンド・ホワイト・ショーなど、全国規模のショーは別として、県単位以下の共進会(ショー)での場内整理係員は、「なぜ俺が、糞取りの貧乏くじをひかなければいけないんだ。」とか、「俺にいやな糞取りを押し付けやがって。」と思っているのでしょう。ほとんどの場内整理係員が、ズボンのポケットに手を突っ込み、場外をみているか、下を向いて友達と話しをしている人がほとんどです。これでは、ウシが糞をしても気づきません。アシスタント審査員や事務局に注意されてやっと動きだします。
一般的には、男性よりも女性のほうが行動が速やかです。

欧米のホルスタイン・ショーでは、若い女性が「人を差し置いて、私が選ばれたの。」と、誇るような笑顔で、嬉々として糞を取り去っています。

これは、農耕民族の日本に対して、欧米が牧畜民族であるため、家畜への接触度が高いことに由来するのでしょう。

観客として共進会(ショー)を見ているとき、糞が目の前にあると、リード・パーソンが糞を踏まないかどうか気になって、ウシを見ているどころではありません。
私も経験したことがありますが、リード・パーソンとして、審査員を見ながら後ろ向きに緊張してウシをリードしている時、糞を踏んでグニャとした感触を足に感じた瞬間、「このやろー」とムカッとして、靴についた糞を敷き料のオガコで払っている間に緊張の糸が切れて、ショーは終わりです。
審査員としても、真剣に審査している時、同じく糞を踏んでグニャとした感触を足に感じた瞬間、「なんだここの事務局は、やってられねー。」と、熱が冷めるかも知れません。

県単位以下の共進会では、行政が畜産振興として、“畜産祭り”等を並行して開催することが多々あります。
畜産祭りでは、近隣の幼稚園の生徒たちが共進会(ショー)を見学に来ます。小さな子供はウシには慣れていませんし、まして、糞の臭いにははっきりと「臭い。」と言います。
この子供たちが家に帰って「お母さん、今日、幼稚園でウシを見に行ったよ。ウシが糞をすると、すぐにお兄さんやお姉さんが取っていってしまうので、臭くないんだ。今度、お母さんも一緒にウシを見にいこうよ。」と言わせるくらいの共進会(ショー)にしたいものですね。