ホルスタインの乳房容積に直結する『後乳房の幅』

“後乳房の幅”というと、ウシの後ろから乳房を見て、一番幅の広い所の幅と思う人が多いと思いますが、これは間違いです(下図の黄色い線の部分)。この場所を見ると、搾乳したあとは乳房がしぼむため、搾乳の前後で幅が違ってしまいます。また、泌乳時期(分娩後の日数)によっても産乳量が異なるため、幅が違ってきます。

正式な“後乳房の幅”とは、“後乳房の付着点”の幅を指します。
“後乳房の付着点”とは、乳房の皮膚(下の図の黄色い線)と内腿(ないたい)の皮膚(下の図の赤い線)が交わる点(下の図の青い丸)です。両方の後乳房の付着点の幅が“後乳房の幅”(下図の青い線)となります。
後乳房の付着点は、乳房と内腿の間に手を入れて、上にあげてくればすぐにわかります。

“後乳房の幅”は、乳房の容積を大きくするために非常に重要となります。

最近の共進会(ショー)では、乳房の容積を大きくするために、“後乳房の付着の高さ”とともに“後乳房の幅”が重んじられています。
そのため、“後乳房の幅”の狭いウシは決して上位にはランクされません。
審査員が一次選抜のあと、整列した出品牛のうしろからジックリと乳房を見ているのは、出品牛が離れていて比較しづらかった“後乳房の幅”と“後乳房の付着の高さ”を比較審査しているのです。

一般的に、後乳房の幅と座骨の幅はだいたい同じです。このことからも、座骨の幅を広げることが、いかに大切なことかが理解できると思います。

搾乳後、後乳房の付着点の内側の部分に、たくさんの縦しわができる乳房が柔らかく質の良い乳房です。