種雄牛は三つの個体番号を持っています。
一つは日本全国のウシの耳に付いている黄色い耳票の個体識別番号です。
二つ目は各品種の登録協会にオス牛として登録した番号です。この番号は、登録協会に登録された順番に付けられます。
三つ目は、各人工授精所での種雄牛としての個体識別番号です。この番号は、各授精所で付けた番号です。
ここでは、各授精所で付ける種雄牛のコード番号について説明します。
種雄牛のコード番号は、下の図1のように表記されており、四つの部分に分かれます。
① のJPは、JAPANの略で、日本の種雄牛だけに付けられています。
海外の種雄牛には、この項はありません。
② の3桁の数字は、人工授精所に与えられた番号です。この番号を見れば、授精所の名称がわかります。各授精所が所有する番号については後述します。
③ の英字は、種雄牛の品種を示しています。各品種の英字は後述します。
④ の5桁の数字は、各授精所で種雄牛候補牛に付与された番号で、各授精所では連番となっています。ただし、番号順に後代検定にかけられるとは限りませんし、後代検定を経て種雄牛として選抜されるのは限られているため、なかなか連番で世の中にはでてきません。
②の各授精所に与えられた番号で、日本の授精所は次のようになっています。
JP01 共有枠
JP03 ジェネティクス北海道
JP04 十勝家畜人工授精所
JP05 家畜改良事業団
海外の授精所の番号は、次のようになっています。
この番号はスタッド・コード (Stud Code)と言い、世界共通です。
1 CRI (アメリカ)
( Cooperative Resources International )
7 セレクト サイアーズ (アメリカ)
( SELECT SIRES )
11 アルタ ジェネティクス (アメリカ・カナダ)
( ALTA Genetics )
14 アクセルレイテッド ジェネティクス (アメリカ)
( Accelerated Genetics )
29 アメリカン ブリーダーズ サービス (アメリカ)
( American Breeders Service )
94 セント ジャコブス (アメリカ)
( St. Jacobs )
200 シーメックス アライアンス (カナダ)
( SEMEX ALLIANCE )
250 ゼネベーション (カナダ )
( Genevations )
なお、3桁の授精所コード番号で、頭が5で始まるものは、後ろ2桁の授精所のメ
ス性選別精液を示しています。
例えば、511 は、授精所番号 11 の アルタ ジェネティクス の
性選別精液です。
また、アメリカの 7 と 14 の授精所は、ワールド ワイド サイアーズ
( WORLD WIDE SIRES ) が、海外への輸出元となっています。
輸入精液で、授精所コード番号だけで会社名が不明の場合は、インターネットで stud code で 検索 すればすべてのコード番号と授精所名が表示されますので、利用してください。
③の品種コードは、次のようになっています。
HO 又は H ホルスタイン種
JE 又は J ジャージー種
BS 又は B ブラウンスイス種
GU 又は G ガンジー種