種雄牛成績の見方 ⑤『遺伝形質』とは何か?

遺伝形質には、泌乳形質・体型形質・管理形質・繁殖形質があります。
各形質として発表される項目は、各国において多少異なります。
ここでは、日本の形質について記載します。

泌乳形質とは、
乳量・乳脂肪量・乳脂肪率・無脂固形量・無脂固形率・乳蛋白質量・乳蛋白質率 です。

体型形質とは、
高さ・胸底の幅・体の深さ・鋭角性・BCS・尻の角度・座骨の幅・後肢側望・後肢後望・蹄の角度・前乳房の付着の強さ・後乳房の付着の高さ・後乳房の幅・乳房の懸垂(中央懸垂靭帯)・乳房の深さ・前乳頭の配置・後乳頭の配置・前乳頭の長さ・体貌と骨格・肢蹄・乳用強健性・乳器・決定得点 です。

管理形質とは、
泌乳持続性・気質・搾乳性・在群機関・体細胞スコア です。
管理形質については、遺伝率が低く、飼養環境の影響を受けやすい形質のため、補助情報として利用することが勧められています。

繁殖形質とは、
産子難産率・娘牛難産率・産子死産率・娘牛死産率・娘牛受胎率・空胎日数 です。
繁殖形質についても、遺伝率が低く、飼養環境の影響を受けやすい形質のため、補助情報として利用することが勧められています。
娘牛受胎率とは、種雄牛の娘牛が初産分娩後に初めて人工授精をしたときの受胎率です。
空胎日数とは、種雄牛の娘牛が初産分娩してから次に受胎するまでの日数です。

種雄牛評価成績は、皆さま酪農家が協力している後代検定の貴重な結果ですから、泌乳形質と体型形質については、種雄牛の選択にあたって是非とも参考にしてください。